豆本を読む 12月11日

懐かしい時を求めて

時間が空いた時、何かを待つ時、本があれば困らない。

そんな時は本棚の前に立ち、本を手にとっては書架に戻すことを繰り返して1冊を決める。

随分前に買い本棚に置き放しになっていた豆本を手に取った。

どこか遠い地方の同人誌仲間が趣味で作った本で期待していなかったが驚いた。面白いのである。

綺麗な文章、美しい日本語。装丁も美しく、挿画は大好きな版画家・海野光弘だった。

著者を知らなかった自身の無知が恥ずかしくなってきた。調べたら凄い経歴の人だった。

きっとほかの豆本も面白いに違いないと続けて読む。

山田智彦「芍薬」、森万紀子「単独者」、思った以上の面白さ。こういうのが私の好きな文学であると再認識。この二人の作家の経歴もすごかった。面白いわけだ。

藤枝市の豆本館がなくなってしまったのは残念だが、周りの本好き友達から豆本を集めていた医師の小笠原さんのことはよく聞いた。

いつだったか藤枝市の文学館の企画でそれらの豆本を展示していことがあるが、小笠原さんが集めた大量の豆本は今どうなっているのだろうか。

もし豆本でしか読めない作品があるとすればもったいなく、今から新たに購入しようと思って調べたら高価で手が出なかった。

「豆本への賛歌」に小笠原さんが語る豆本の定義があり、日本では葉書の半分以下、諸外国ではそれよりも小さな7.5㎠以下だという。

確かにセンダックの豆本はもう少し小さい。

ピーターラビットの豆本はさらに小さい。

いつか豆本を作ってみようと思った。作り方を解説した本を見つけて注文。

私が書いたお話を孫たちに読んでもらおうと張り切っている。

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