インドネシアの地図を眺めながら 7月7日

懐かしい時を求めて

明日から雨が続くようなので、今日はバイクを走らせようかと考えたり、その後アオバズクはどうなったか確認しにいこうと思ったり、コロナ以降温泉に浸かっていないので出かけてみようかと思ったり、気持ちが右往左往した。

明日からの土日は働く人の休日なので、働いていない私は何となく落ち着かない。月曜日の朝の静けさに包まれるとホッとする。

そんなことを考えながら、友達から土産にもらったインドネシアの地図をぼんやり眺めていたら時間が経ってしまった。

ろうけつ染め

たしか「ろうけつ染め」と言っていたな。調べてみる。「蝋結染」とも書くらしい。

「蝋を溶かして布に筆で模様を描く。布を染色すると、蝋のところが白く染め抜かれる。これを繰り返して多色に染める」ということは、白いところに順番に色を入れるということだろうか。

手間がかかっているなぁ。配色がなんとも美しい。

インドネシアといえば、益子市の昆虫採集家を思い出す。ジャワ島で昆虫採集をしたものを、日本で樹脂に閉じ込めて販売しており、旅の途中で家族と友達の土産に何点か買った。もちろん自分用にも買ったが、その時は持ち金が心もとなく、ほんとうはもっと買いたかった。再訪したいとずっと思っていながら果たせていない。

東京新聞

新聞でも読むとするかと紙面をめくったら、インドネシアの記事があった。

「美談に隠れた実像直視を 両陛下のインドネシア訪問 残留日本兵、苦難の歴史」

寄稿しているのは二松学舎大学の林英一准教授だ。

ろうけつ染めのインドネシアの地図をもらわなかったら、おそらくは読み飛ばしていた記事だが、ジャワ島やスマトラ島や都市の名前が出てくるので、地図で確認しながら読むことができた。不思議な偶然である。

1940年代にオランダとの独立戦争があったことも、約900人の残留日本兵がそこに参加したことも全く知らなかった。

准教授は現地聞き取りや文献調査を行っており「平均的な残留日本兵は『逃亡兵』の負い目や貧困と向かい合いながら、現地女性との結婚やイスラム教への改宗によって地域社会に溶け込んでいった。だが、老境に入ると多くは望郷の念を抱くようになった」と書いている。現在も残る遺族や子孫の課題で寄稿を締めくくっている。

林准教授のプロフィールに「インドネシア残留日本兵の社会史研究で日本学術振興会育志賞。著書に『残留兵士の群像』など」とある。

市立図書館の蔵書検索をしたところ、「残留兵士の群像」はなかったが、同様の内容の別の本があったので予約をした。

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