大きなイモムシに出会う
- コロナ禍、人と過ごす時間がめっきり減り、私の親しい友達は花や虫ばかりとなりました。河川敷に行けば花や虫に会え、光や風さえも私の友達になってくれるような気がします。
- その日は河川敷に足を踏み入れてほどなく、大きなイモムシがヤマノイモの葉を食べていました。
- 見たことがない幼虫を見かけると、どんな成虫になるのか気になって仕方ありません。
- 「こんなに目立つところにいたら、鳥にたべられてしまうよ」…親しげに声をかけ近寄り、怪訝そうな顔をしている隙に捕まえ、ヤマノイモの葉とともに持ち帰りました。
食欲旺盛なキイロスズメ幼虫
- 図鑑で調べるとキイロスズメの幼虫であることがわかりました。
- ヤマノイモの葉を小さな足で挟み、端から綺麗に食べていきます。(動画1分9秒)
- その几帳面さから、この幼虫がほぼ間違いなくA型であろうことが、容易に推察できました。
- こんなに食欲旺盛ではエサの確保が容易ではないと、不安に陥りながらも気持ちが引き締まりました。
- 今日から扶養家族が一人増え、しっかり役割を果たすのだと思うと、生きていく明確な目標ができたようで、自然と笑みがこぼれました。
幼虫と良好な関係を築く
- 家族となったキイロスズメと良好な関係を築くためには、まずは私のことをよく知ってもらわなければいけません。
- 最初は戸惑っているようでしたが、私の指の匂いを嗅ぎ、時折体を起こして私を見つめ、どうやら信頼を得ることができたようです。
体の色を変えヤマノイモの葉を食べなくなる
- 4日後に体の色が変わり、動きが鈍くなりました。触るとピクッと反転します。
- 高級なソーセージのようなので、子どもたちが間違って口に入れないよう、手の届かないところに置くことにしました。
蛹になる
- さらに2日して蛹になりました。本当は土に潜りたかったのかもしれません。
- 捕まえた日に目立つ場所にいたのは、蛹になる前に大量の葉を食べながら、ツルを下る途中だったのではないか…
- それでも、鳥に食べられるよりはよかったでしょう、どう、よかったでしょうと問いかけても、蛹になってしまうと返事が聞き取れません。問いかけるのを止め、じっと待つことにしました。
成人式
- さらに16日後、蛹の殻を破って立派な大人が出てきました。キイロスズメの成人式です。
- 飛行機はきっとキイロスズメを参考にして誕生したに違いないと、世紀の大発見をしたような気持ちになり、誰かに伝えたくなりました。
- 大きな眼、ペルシャ絨毯のような毛並み、筋肉質の引き締まった腕…生まれながらにスターの条件が備わっています。
- こんなスターの誕生に自分などが関われたことが、嬉しくてなりません。
- 頭頂部に毛がないのは、小さな飼育ケースで羽化させ、壁に衝突してしまったからで、ごめんなさいと何度も謝りました。
- 許されたのかどうかはわかりません。じっと私の目…というか心が読まれているような感じがして少し怖くなりました。
- まだ体が温まっていないようです。十分にお日様を吸ってから、色々な風と友達になって、遠くの世界を見てください。
- もう会うことはないだろうね
コメント
好きなことに打ち込まれている様子を拝見させていただきほっこりしました。更新記事期待しています。
読んでいただきありがとうございました。
父が元気な時自然薯を探しに山に出かけるとよく大きなイモムシと遭遇しましました。
このイモムシさんが「キイロスズメ」だったとはビックリ⁉️
幼虫も大きいけど成虫も負けずと大きいですね。
今度、出会ったら「こんにちは😃」と言って手の上🫱に乗せてあげましょう。
ブログ読んでいただきありがとうございました。
イモムシを手に乗せられるというのは大したものです!
私はやっと、ちょっと慣れたというくらいです。