家の中が広くなった 10月24日

懐かしい時を求めて

朝、客人が帰り一人きりになると、家の中の空間がとてつもなく大きくなったように感じた。落ち着かず何かしていないといられない。

いつもより丁寧に時間をかけて漆を塗り、夕食用のきんぴらごぼうを炒め、ネギを刻み、きゅうりやナスをぬか漬けにして時間をやり過ごしたが、家族が旅から帰るまでにはまだまだ時間がある。

洗濯をし、庭木を剪定し、宅急便が届いて阪神タイガースのミエセス選手のレプリカユニフォームを眺めていても、まだ時間がある。

甥にあげるカメラの動作確認をしても…時間がある。

窓辺でごろりと横になったら、雲が静かに流れていた。

そういえば雲を眺めたのは久しぶりのような気がする。

辛い時、コリン・メイの曲を聴き雲を眺めていると涙が込み上げてきた。

あれから私は変わっただろうか。

どう変わったかはわからないけれど、変わったと思う。

家族がかけがえのないものであることがわかった。言葉に表現できないことの中にこそ大切なものがあることを知った。

明日がどんな日になるか楽しみで眠りにつき、今日何が起こるかワクワクして目を覚ますようになった。

特に今週は色々な予定があり、楽しいことが続きそう。今は健康で体を活発に動かすことができ、ほぼ全ての時間を好きなことに充てられる。後から振り返った時に、あの頃が一番幸せだったと言えるのではないかと思っている。

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