3度の昼寝 5月30日

カリンバ

今日は何事にもやる気がでず、何かに手をつけても集中力が続かず、昼前、午後、夕方と3度眠ってしまった。こうしている今も眠い。

漆の工程は進めている。順調のものもあり、ちょっと失敗したなというものもある。

ツマグロヒョウモンのカリンバ

ギターをケースから出してチューニングするのも面倒。キーボードの前に座るのも気が進まない。

そんな時は本棚の前に立ち、本の背表紙を見て自分が何に関心があるのか確認する。本棚には未読の本が大量にある。今私は何を求めているのか。しかし今日は、1冊の本を見つけるのにさえ苦労した。

手に取った本は「遠い声」瀬戸内晴美,新潮文庫,1975。「天皇暗殺を企てた首謀者として明治44年、幸徳秋水ら11名とともに死刑に処せられた菅野須賀子」の長編伝記小説。

死刑囚・須賀子が監獄で目を覚ましたところから話が始まる。死刑執行を前に、様々な回想・思考が繰り広げられる。

自分自身の死までの距離がぼんやりと意識されてきた今、死刑囚・須賀子の意識のあり方は大いに参考になると…読み始めて思った。

瀬戸内晴美の性の描写は、この頃から生々しかったのか。昔読んだ「女徳」の性の描写が、女性が描くとこんなにもエロイものになるのかと深く印象に残っているが、確認したら「遠い声」よりも「女徳」の方が先に執筆されたものであった。

奔放に生きた瀬戸内の、奔放さだけれであれば同類は数多いるだろうが、それを言語によって昇華させたところに常人との違いがある。昇華しただけ、その土壌の欲望はマグマのようにドロドロしていて、うっかり近づけば命の危険すらあったに違いない。

今もそういったマグマを抱えた人は世に沢山いるように思う。ただ、瀬戸内の時代と異なるのは、どんなマグマかが識別される以前に、多くがそれを抱えているというだけで疎外されてしまうことだ。

一方で、少数のマグマ(思想)であってもインターネット上では多数となり、巨大な力を持つことができるようになったことは、良い面悪い面両面あるが、それらの媒体が人間の総体意識のバランスを大きく変えてしまったことは間違いない。

豚肉、なす、インゲン豆、しめじの味噌炒め

気怠い日ではあるけれど、時間がくれば自然と台所に立ち包丁を握っていた。

冷蔵庫に残っている野菜などを確認し、1品作った。調味料は、味噌大さじ1、みりん小さじ2、砂糖小さじ2で、3(15cc):2(10cc):2(10cc)の比率。

これと刺身、小かぶの漬物、野菜サラダがあれば今日はいいでしょう。

大葉は知人からのいただきもの。プロ野球の交流戦を観ながら、ハイボールをチビチビ。

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