福正宗 9月9日

懐かしい時を求めて

日本酒が好きな人と酒を飲む時に、「貴方の好きな銘柄は?」と聞くことにしている。

6月に地元の大学の教授と飲んだ時、「福正宗!」と答えたので、アマゾンで検索して「お気に入り」に登録しておいた。そして注文。家に届くまでに12日かかった。

いつ開栓するか迷ったが、会議で教授と会う前に飲んでおき、話のネタにしようと開栓日を決めた。結局、教授は体調不良で会議を欠席して話題にはできなかったが、いつの日かのために引き出しににしまっておくことにした。

初めての酒を口にする時は、少し緊張する。口に合わなくても、もったいないから4合は飲まなければいけない。大当たりは滅多にないにしても、外れることがありませんように。

私にとって「外れ」とは、酸味が強い酒で、山廃などの乳酸菌を感じるものは苦手である。

最初の1杯。う、ちょっと酸味があるな。しかしコロナの味覚障害の影響かもしれぬと、翌日も味わうことにした。

2日目。あれ、フルーティーな感じがする。この日はニンニク餃子をつまみに飲んだ。

3日目。初日程ではないが、少しだけ酸味を感じる。面白い酒だなと思った。ちなみに飲んでいるのは特別純米酒である。

ホームページを見ると次のようなことが書かれている。

「日常の酒、そして酒は脇役。福正宗の役割は、料理を引き立て、会話を引き立て、楽しいひとときを過ごしていただくことです。そのための酒質が『さらりとコクのある味わい』。自然にふくらむ旨味と、スッと消えていくキレの良いあと味。料理と良く合い、次の一杯がおいしい理由です。」

まさしく脇役に徹した酒で、料理によって口当たりが変わるのが面白い。なるほどねぇ、こういう酒もあるんだと感心。

美味しい酒があるところに漆器があるわけか。なんだか最近、石川県に良いご縁があるな。

今夜は米なすの田楽をつまみに飲んだけれど、酸味はあまり感じなかった。名脇役である。

福正宗特別純米、株式会社福光屋(金沢市):精米歩合70%、アルコール分14度、日本酒度+2、酸度1.7

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