陶芸教室 1月13日

懐かしい時を求めて

「生きがいセンター・夢づくり会館」で行われた陶芸教室に参加した。

陶芸に興味はあったが、そこまで趣味を広げると収拾つかず、また窯を持つことできず自分一人で工程を完結できないため敬遠していた。ただし見るのは好きで、気に入ったものがあれば手に入れていた。

昼間3回の講座で3,000円と格安(粘土1㎏分含む)。夜間の部も同料金だが、回数は4回になる。昼間の部は初回を午前~午後通しで行い、夜の部の2回相当分を行う。

講師に参加料を支払い、顔を見て「あっ!」と思った。若い頃バラ園で素晴らしいバラを数々咲かせ管理していたSさんだったからだ。誠実で情熱的。確か寿司屋で一緒に酒を飲んだっけ。

Sさんも「参加申込の電話を受けた時、Kさんかなぁと思った」と言った。

受講者は5人くらいかと思っていたが10人程いて、全く初めてなのは私1人だけだった。

Sさんが丁寧に教えてくれる。まずは土台の高台(こうだい)をしっかり作ること。時間がかかってもいい。

粘土は受講者がすぐに成型できるよう、講師が整えてあるが、こね方を知るため力を込めてねる。

手動のろくろに乗せる。

右利きなので、左手でろくろを時計と反対にエイッと回し、両手で木の棒をしっかり持って淵にあて円をつくる。

その上に縄状の粘土を重ねていく。

積み上げた粘土を左指でつまみ、内側を親指で斜め前・下方に押し込み、外側を人差し指で上方に押し込んでいく。

講師が「あれ、皿を作っているのですか?今日はどんぶりを作るんですよ」と言う。

「口を広げるのは後でいいから、まずは高さを出すこと」

縄状の粘土は、最初に右手小指側を手のひらの部分まで使って押し伸ばしていく。向こうに押すだけでいい。目指す細さになったところで手のひらを左にスライドしていき、手を前後に往復させる。

粘土が渇いてきたら濡れ雑巾で板を拭いて湿らせる。

この縄の太さが均一でないと厚みが変わってしまい苦労する…というのは後で気づいたこと。

とりあえず粘土を積み上げたが、粘土を触っていると体温で乾燥して亀裂が入る。木べらを湿らせて亀裂に垂直方向にこすってつなぐ。

空気が最大の敵だという。閉じ込められた空気が膨張して破裂する。パキッと割れるだけならまだしも、破裂すると他人の作品に破片が飛び迷惑をかけることになるとのことで、空気が抜けるよう真剣に圧をかけながら成型していく。

破裂した陶器が見本として置かれており、隣のご婦人が「あれは私のですよ」と言った。「ずっと残る作品で良かったかもしれませんね」と笑った。

300円で粘土1㎏追加購入して積み上げ、口を広げたが、かなりの高さになってしまった。

厚みがあり、どんぶりというよりは「縄文土器」だ。

しかし厚みあるゆえ、深く模様を掘ることができた。模様が浅すぎると、ただの傷にしか見えなくなるという。

外側も掘って淵をデコボコにしたが、釉薬をかけて焼くとガラス状になるため、淵などの尖った部分は焼く前にヤスリで削る必要があるとのこと。

この次、第2回は、乾燥して白くなったどんぶりに釉薬をかける。その後で講師が焼いてくれるのだろう。

焼くと10~15%縮むというけれど、それにしても厚くて大きすぎた。後ろの人の小さくて薄いどんぶりが上品。作りたかったのはこういうものだと思った。

「全く初めてにしては良くできたよ」と言われたが、次こそはと思う気持ちの方が強い。

余った粘土があり、作品を作れば焼いてくれるという。これだ!

時間をかけ、ルーシー・リーのような陶器を作ってみたい。

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