梅雨明けしたころから実家の母から草刈りを頼まれていた。コロナによる体調不良で臥せっている時でも、母からのラインには、体調を気遣う文言の後に「草刈りお願いします」と入る。父の墓参りの報告をすれば「お墓参りありがとうございました。草刈りお願いします」とまた入る。何度も言われたので、これはもう先延ばしにはできないと、前夜は晩酌を止め、体調を整えて決行した。
4月に綺麗に刈ったのに凄いことになっていた。特に隣地との境にある官有地は水路が見えなくなってしまっていた。
電動・手動、それぞれの草刈り機を駆使してやっと水路が現れた。右側に実家があり、左側の官有地は隣家に任せることにする。刈った草は除去せず、干し草にでもなるよう放置したので、すっきりした感じには見えないが、一応これで終了である。
驚いたのが衣類に着いた「ひっつきむし」だ。これはアレチヌスビトハギの果実。
北米原産の外来種で、1940年に大阪府で発見されたのが最初らしい。(「帰化&外来植物見分け方マニュアル950種」秀和システム,2020)
在来種のヌスビトハギなどとは果実の数や形が違うので見分けはつきそうだ。
それにしてもこの「ひっつき力」は横綱級ではないだろうか。「ひっつきむしの図鑑」トンボ出版,2009では、「ひっつきむし」を「堅いフック型(オナモミなど)」「柔らかいフック型(アレチヌスビトハギなど)」「逆さトゲ型(アメリカセンダングサなど)」「粘液型(メナモミなど)」などに分類しているが、このアレチヌスビトハギは形状が柔らかいフック型というだけで、ひっつかれた方は、その「ひっつき力」にうんざりするほどだ。
どのようにして剥すか。ネット検索すると色々な方法があったが、写真のような形状のものがあれば手で剥すよりはずっと楽だ。手で剥すと指先にひっついてしまう場合があり、こいつら凄いなと感心してしまう。
これだけたくさんの果実が衣類にひっついていた。
100円の園芸用手袋は、指先に穴が開いたこともあり、そのまま捨てることにした。手首のあたりは糸を編んでおり、そこにひっついた果実を剥すのは並大抵ではない。先ほどの器具も役に立たなかった。
アレチヌスビトハギは花は綺麗なので、繁殖しても構わないかなと思ってしまうが、この果実の量を見てしまうと、外来種ゆえ見過ごすことができなくなってくる。
アレチヌスビトハギとの闘いは1時間に及んだ。
コメント