石廊崎から下田公園までは車で約30分。カーナビゲーションで検索すると「下田公園」はリストアップされず「下田海中水族館」を目的地設定した。
どちらも駐車場は同じで無料。平日かつ水族館が休館のため、駐車場は閑散としていて、ここに車を止めていいのだろうかと迷ったが「無料」看板を発見した。
年表は「1588年豊臣秀吉の侵攻に備え北条氏直が下田城を水軍拠点とする」に始まり「1901年公園となる」と続く。
この坂道を登っていく。
銅像が設置されており、鑑賞しながら歩を進めていくが、あまり長く見つめていたら、妻に「貴方の知っている方ですか?」と聞かれた。
慌てて「見たことも聞いたこともない人です」と答える。
地中から体が生えてきたかのような像が面白い。
ゆるやかな坂道を登っていく。12月中旬とは思えない温かさ。風もない。
石畳の道となり、妻が「これを作った人たちは大変な苦労だったでしょうね」と感心している。
最後の銅像を通り過ぎた時、「貴方、男性の銅像は撮らないのですか」と妻の声が後ろから追いかけてきた。平静を装い振り返らなかった。
ツワブキがあちこちに咲いている。
前日に花の絵美術館で買った「薬用植物」には、「青葉臭を呈する青酸アルデハイドは制菌力を持ち、含まれる渋には消炎・収斂、止血作用があり、葉緑素に満ちた厚い葉肉組織には皮膚の損傷部を保護し、細菌の侵入を防ぎ、上皮や肉芽の形成を促す作用がある」と書かれている。
小さな展望台から下田の町を眺める。
下田は曾祖父が幕末だったか明治初期だったかに医業を開業した地であり、叔父が働いていた地でもある。子どもや叔父、友達と釣りをしたこともあった。
下田城址の看板はあったがどこかわからず、駐車場から反対側にどんどん離れていく感じがして戻ることにした。
生き物の気配を感じて振り返ると、白い樹皮の木が高く姿を現していた。
樹間から差し込む光
上りの時に通り過ぎた展望台に向かう。
一日が終わろうとしていた。
眼下には下田海中水族館。年末の営業に向け4日間の館内整備に入ったところだが、時折案内のアナウンスが響き渡る。音響設備のテストだろうか。
左の水族館駐車場に戻っていく。
雨上がりのコケに足を滑らさないよう注意して下る。
良い運動になった。さぞかし温泉と酒が美味しいだろう。日没前に宿に入りたい。
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