鰹節削り器 11月7日

懐かしい時を求めて

かつお節削り器は子どもの頃から家にあり、父や母が使っていた。

50年使って切れ味が今一つになったので、買い替えについてぼんやり考えていたところ、鰹節会社に勤めていた人と話をする機会があり、その人の勧めで「堅魚屋」の鰹節削り器を買った。

燕三条で作られたもので、生涯使えそうなところが気に入った。

うっかりすると手を切ってしまいそうなくらいに刃が研がれている。燕三条だけあって、切れ味悪くなれば、有料ではあるが研いでくれることになっている。死ぬまでに1回あるかどうか。

削った鰹節が花になると嬉しい。本来、その時使う分だけを削るのが一番だが、嬉しくて夢中になり、1時間も削っていたら汗が出てきた。

この鰹節削り器はウォルナットでできていて、木目が綺麗だ。小ぶりでインテリアとしても魅力的。

私が買った2年前よりも価格は上がっていて17600円するようだが、知人から「フランスで展示販売したところ3万円でも完売した」と聞いた。生涯使えるものと考えれば、高くないと私は考える。

削った鰹節は、鹿児島県指宿市、(有)坂井商店の「こころ節」である。鰹節削り器を紹介してくれた知人が、これが一番美味しいというので取り寄せた。

送料無料にするため一度に沢山買い、賞味期限が切れてしまっているが、冷蔵していれば問題なさそうだ。化学調味料・添加物は一切使わず、昔からの製法で製造している。こういう会社を応援したいと思う。

人生、残り少ないからこそ、本物に触れていたいと思う。

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