ドライバーは毎日のように使うわけではないけれど、必要となればすぐにネジに合ったサイズのものを取り出したいので、工具箱よりももっと便利なものはないだろうかと考え、作ってみることにしました。
面白い木目の耳(樹皮)がついているエンジュを使います。漆を塗るとどんな感じになるのかな。
図鑑(「板目・柾目・小口がわかる木の図鑑」「樹木と木材の図鑑」創元社、「木材大事典200」誠文堂新光社)によれば、エンジュというのは「槐」と書き、魔よけとして床柱に使用するようです。魔よけにもなるなら頼もしいではありませんか。
板を組み合わせる
2枚の板の長さが違うので、のこぎりで切りかんなで調整します。
くぎやネジを使わずに接合しようと思います。でっぱりとへっこみの線を引きます。
へっこみの部分は、まずのこぎりで細かく切り込みを入れます。
そのあとノミで削り落とします。
なんかいい感じ。
板の長さがピタリと合いました。隙間もあまりありません。
木地を滑らかにする
ちっちゃなサンダーに400番のサンドペーパーをつけて研ぎます。
ドライバーを差す穴を開ける
電動工具を使って、ドライバーを差す穴を開けます。
漆を塗る
木地を固める
木地固めに生漆を塗り、塗った生漆を布で拭き取ります。
漆風呂に入れて1日乾燥させます。
400番のサンドペーパーで木地を研ぎ滑らかにします。
ちょっと研ぎすぎたかな…
下地を塗る
砥粉+水+米糊+生漆を混ぜた「ハチ錆漆」を塗り、拭き取ります。
漆風呂に入れて乾燥させました。
漆を塗る
生漆を塗り1日乾燥させます。
そのあと「上ズリ」という仕上げ用の漆を布につけて拭き、綺麗な布で拭き取ります。漆風呂に入れてまた1日乾燥させます。
乾燥したら耐水ペーパーに水をつけて研ぎます。そしてまた拭き漆をして布で拭き取り乾燥させ…これを繰り返します。
拭き漆を5回したもの。
拭き漆を10回したもの。
研磨剤で研ぐ
細かい胴摺粉と種油を混ぜ、消しゴムを芯にした綿で研ぎます。塗った漆がさらに滑らかになります。
そのあと、拭き漆を3回行います。
呂色粉と種油を混ぜ、消しゴムを芯にした綿で研ぎます。塗った漆に輝きが増します。
そのあと、拭き漆を1回行います。
乾燥させて漆塗りは完了です。
金具を取りつける
- 壁に取りつけるためのL字金具を取り付けます。
完成
- 壁に取りつけて完成。時間の経過とともに漆が透け、木目がより鮮やかになる日が楽しみです。
- ドライバーを差してみました。木目が見えませんね…
- しかし、これで必要なドライバーがすぐに取り出せるようになりました。
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