古いレコードを聴く 4月25日

DIY・手作り

片付けをしてようやくレコードを棚から取り出せるようになった。子どもの頃に聴いたアルバムをかけてみる。CDが出現して買うようになったのは大学生になってから。子どもの頃はレコードとカセットテープだったのだ。

レコードプレーヤーは、20年以上前に1万円くらいで買ったDENON DP-29Fで、今も販売されているのには驚いた。流石に年老いて、ベルトが摩擦でキュルキュル音がする。

音はこのラジカセで出力している。35年程前に買ったものがまだ現役である。今日はよく頑張ったから、明日掃除してあげよう。

丸山圭子「黄昏めもりい」

丸山圭子の「黄昏めもりい」は、1976年に発売された。中学2年~3年の頃に聴いていたアルバムで、ヒット曲「どうぞこのまま」がきっかけだったと思う。

県庁所在地のコンサート会場の、最前列で生の声を聴いた。声もそうだが醸し出される大人の色気に圧倒された。あ~僕のことを見ている、と真剣に受け止め、彼女と結婚すべきか一人悩んだような気がする。今聴いてみても、その頃の心の動きが再現されるようで新鮮だった。

オリビア・ニュートンジョン「Don’t Stop Believin」

オリビア・ニュートンジョンの「Don’t Stop Believin」は、1976年に発売された。中学3年~高校1年の頃に聴いた。

高校に入学し、同じクラスにオリビア似の美しい女性がいて、恋心もあり、今でもこのアルバムを聴くと、その時の切ない気持ちが蘇ってくる。彼女は若くして亡くなってしまったから、私の中で彼女は昔のままでいる。

原田真二「Feel Happy」

原田真二の「Feel Happy」は、1978年に発売された。高校1年生。ベストテンという歌番組で次々とヒット曲を歌い、その斬新さに衝撃を受けた。

原田真二の髪型・カーリーヘアに憧れた。高校卒業後、髪型だけでも見倣おうと、髪にパーマをかけた。

その髪型は、剣道の指導者だった父には受け入れられなかった。「出ていけ」と激怒。私は素直に父に従い家を出て、隣町の母の実家に身を寄せた。身を隠したのは叔父が使っていた屋根裏部屋だった。立ち上がることができないくらい天井は低く、座るか横たわるしかない日々だった。叔父の残した本が壁一面にあり、それに楽しみを見い出した。江戸川乱歩を読んだような気がする。

少しして友達に会いたくなり、電車で1時間30分の町に向かった。うろ覚えの住所をタクシーの運転手に伝え、しかし所持金が底を突きそうだったので、ポケットから全額を取り出し、運転手に「これで行けるところまで行ってください」と告げた。運転手は「家出だね。いいよ、最後まで乗せていってあげるよ」とハンドルを握った。運転手の洞察力の鋭さに驚いたのを覚えている。

その夜、友達に何かご馳走してもらったような気がする。

古い音楽は古い記憶とつながっている。

シンジュサンのカリンバ ウッドバーニング

一日、ただレコードを聴いて遊んでいたわけではない。耳と心は音楽に奪われても、手はちゃんと作業を続けていた。

カリンバの土台にシンジュサンという、日本ではヨナグニサンの次に大きな蛾を描いた。終わるとぐったりしてしまい、約束した夕飯の支度ができそうにない。(少し遅れたが、頑張って餃子を焼いた)

エンジュという硬い木で、繊維が簡単に焼ききれず、長い線を引くのに苦労した。これから漆を塗っていくが、カリンバの器具をつけると中心部の模様のほとんどが見えなくなってしまう。ちょっと惜しい気がする。ただ、この前、魚のカリンバをニスで仕上げたので、今回はウッドバーニングに漆を塗り、どれだけ模様が残るのか確認したい。それ以上に、ニスよりも漆の方が音が深まると思うので、それを再現したいと思っている。

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