娘が買ったスケジュール手帖のカバーが好みの色ではないらしく、革でつくってもらいたいと頼まれた。
好みの色ではないピンクのビニールカバーを型紙にして、娘が選んだ革を少し大きめに切った。
手帳にカバーを被せれば裏地は見えないけれど、作品そのものの美しさと、カバーのかけやすさ(摩擦を小さくすること)を考え、私のお気に入りの綿の生地を貼ることにした。
娘が乗っているバイク、SR400の写真をトレースし、カーボン紙を使って転写した。
カーボン紙による転写よりも、鉄筆を使って革を凹ませて描いた方が仕上がりは綺麗だが、この革は仕上げ剤でコーティングしているため水を含まず、そのため柔らかくならず、鉄筆で凹ませることは難しい。
革の表面がデコボコしていて線が曲がってしまった。
下地にゴールドのアクリル絵の具を塗る。
シルバーのアクリル絵の具を持っていなかったので、鼠色でよしとした。
絵の具が渇いてから、仕上げ剤(艶なし)でコーティングしておく。
糸を通す穴を開ける。長い直線は一度に10個の穴を開けられる菱目打ちを使うが、力が均等にかからないので、4つくらいの方が確実に同じ大きさの穴を開けられるような気がしている。
カーブするところは2つの菱目打ちを使う。
ステッチングポニーに挟んで、左右交差させながら縫っていく。
5か所、縫い目が乱れている。後日調べてみたら、縫い方に誤りがあったことに気がついた。
間違った縫い方でよくここまで縫えた、とも思う。
表地には何もない方がいいと娘が言うのでその通りにしたが、これじゃあ上下がわからないじゃないかと思う。栞でも入れるのだろうか。
絵が下手だから内側に隠してほしい…それが言えなかっただけかもしれない。
縁(コバ)をヤスリで整え塗料を塗る。塗料は乾燥するとゴムのようになる。
革の裁断面を「コバ」といい、漢字で「木端」と書くらしい。
コバの塗料は、最初にニュートラルという透明の塗料を塗り、その上に茶色を、今回は4回塗った。
縫い合わせたコバが細く平らな方が綺麗に仕上がることがわかった。次回からはより綺麗に仕上げられると思う。
さて、サイズは間違っていなかっただろうか。それが一番気になっていて、娘が手帖をもってくるのを緊張して待った。
ちょっと余裕があり、別の手帖に変わっても使ってもらえそうだ。
作ったものを家族が長く使ってくれるのは素敵なことだと思う。
家族の注文に応えられるよう、このところ、気に入った革を見つけては、せっせと買っている。
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