退院への日程が示される

懐かしい時を求めて

母が腸閉塞で急性期病院に入院したのが1月4日。廃用により回復期病院に転院したのが2月7日。

1か月間のリハビリの状況について、3月18日に病院から説明を受けた。

母からのLINEでは、入院前よりも状態は良くなっているのではないかと思えたが、病院の説明を聞くとそのようなことはなく、退院後は大変だなと思った。

母に、退院まで1か月以上あることを伝えると悲しそうな表情を浮かべ、「(病院を)出たいと言えば出られるんじゃないのかね?」と言った。

もちろん、退院を強行することは不可能ではない。しかし強行すれば、次回リハビリが必要になった場合、受け入れてはもらえないだろう。

家族にとってはあっという間の1か月だろうが、母にとっては辛いリハビリの日々である。歩行訓練を見学する。以前は手だけで歩行器を押していたのが、腕で体重を支えながら進む歩行器に変わっていた。

30m歩き小休止してもう30m。今日の理学療法士の声掛けには優しさのかけらもないが、黙って見ている私はまるで彼の共犯者で、年老いた母に筋トレを強要している感じがして切なくなった。

母への説明は「突然退院しても、すぐに介護サービスを受けられるわけではない」「それは同居する妹の負担となり、仕事ができなくなってしまう」とし、今後について「4月上旬に外出訓練として家に行き、病院スタッフ、ケアマネ、家族一緒に、どのような生活をし、そのためにどのような介護サービス・機器が必要か考える」「それが決まったところで介護サービスを手配する」「以前のように一人でトイレに行くことが難しくなっているようなので、ベッド脇のポータブルトイレで排泄する訓練をする」「こういったことにより、退院まで1か月はかかってしまう」と伝えた。

「ゴールデンウイークに美味しいものを食べよう」と言ってみたが、母の目の表情は、追い込まれた動物のように弱々しい。

つい先日、友達の義父が亡くなった。急性期病院に入院し、回復期病院への転院が決まった直後にコロナに感染。そこから亡くなるまではあっという間だった。

母の病院でもコロナ患者が発生し、面会が閉ざされた期間があった。幸い母は感染しなかったが、退院を待たずに亡くなってしまうことがあったら、退院を強行しなかったことを後悔するだろう。

あと1か月、無事に過ぎることを祈るのみである。

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