残り少ない人生に至福の時間を見いだす 4月1日

DIY・手作り

4月1日、無職の生活がスタートした。会社が倒産したわけでもなく、解雇されたわけでもない。定年退職後に再雇用で1年働いたが、もっと違った楽しい時間の過ごし方があるのではないかと思い、自主退職した。

年金支給までには3年半あり、わずかばかりの貯金を取り崩すことになる。経済的不安はあるが、高級自動車1台分で時間を買ったと思えばいい。また、家計は私一人で支えているわけではなく、妻との分担により、食費以外の光熱水費、税金などに限定されており、いくぶん気は楽である。

最初の支出は町内会費、年15,600円。次に健康保険料の請求が年24万円分ほど来そうだ。試算するとまずは年120万円覚悟しなければならない。問題は小遣いだ。月25,000円とすると年30万円。無職なのに多すぎるのではないかという気もするが、いくつかの趣味にある程度のお金を費やしてこその残り人生である。漆塗り、ギター、写真撮影、園芸。趣味は多いが道具はほぼ揃っているので、今後大きな出費はないだろうと思う。

漆塗り

朝一番に前日に塗った漆の確認をする。今、2台目のカリンバをつくっている。1台目は、一枚板に食べた鮑の貝を削って研いで嵌め、黒漆で仕上げた。「楽器の塗装はできるだけ薄く」というのが定説のようで、漆を重ね塗りすれば振動が少なくなり、螺鈿の装飾のみが特徴のカリンバになると思っていた。ところがである。市販の箱型のカリンバと比べてみて、音の大きさでは負けてしまうものの、音の伸びは時間にして倍以上ある。音色も深みがあってずっといい。どうしたわけか。

1台目のカリンバ(完成)

そう考え2台目は箱型にし、四角では面白くないのでギターのような曲線を描くボディにした。火を使わずにアイロンで板を曲げる方法をネットで知り試してみた。

また、プロのイラストレーターにウッドバーニングという技法があることを教えてもらい、さっそく猫の周りに魚の絵を描いてみた。ここからの工程は、拭き漆3回→呂色漆1回→拭き漆3回→胴擦粉磨き→拭き漆3回→呂色粉磨き→拭き漆1回で完成となる。1回目の拭き漆をして漆風呂に入れた。

同時にもう一つつくっている。アゲハ蝶のカリンバをつくろうと始めたが、カリンバの鍵を取り付けるとせっかくの模様が隠れてしまう。なのでこれは何になるのかわからない。コースターにでもすればいいか。

家事、育児の手伝い

母を娘の家に送る時間になった。昨年末に生まれたひまごの子守りを頼まれ、母が張り切っている。私もこういう、いわば神秘的な時間をもっと大切にしたいと思う歳になった。神話的空間へ、そして土へ還る時が近づいているのだろう。

家に帰り庭木に散水。黄色モッコウバラが次々と開花している。香りが欲しくて植えた白色モッコウバラは開花準備中。ウンナンオウバイがピークを超え、ジャスミンが香る。観葉植物も花を咲かせている。今年も巨峰は美味しく実るだろうか。

食器を洗い終え、新聞に目を通し切り抜く。今日も楽しみはプロ野球、阪神の試合だ。監督が替わり今年は期待できる。

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