ひきこもりに近づいていく 10月2日

懐かしい時を求めて

10月1日東京新聞に「ひきこもりと8050問題」という記事があった。

新聞社が行ったアンケート調査の有効回答数に占めるひきもり状態の人の割合は、15~39歳、40~64歳いずれも2%ちょっとと変わらないが、40~64歳の人口が多いため84万人と、15~39歳の62万人よりも上回っている。

ひきもりの定義は、①自室からほとんど出ない、②自室からは出るが家からは出ない、③近所のコンビニなどには出かける、④趣味の用事のときだけ外出する、いずれかで、その状態が6か月以上続いている人だという。就業している人、身体的な病気等である人は除かれるとのこと。

①②③はなんとなくわかる。しかし④に驚いた。それは私自身、仕事を辞め趣味以外で外出することがなくなったからで、4月の頃は「積極的にひきこもるのだ」などと言っていたが、いつの間にか本当のひきこもりに近づいてきたことに気づかされたからだ。

仕事をしていない健康な人が、趣味以外で出かけるというのはどのようなケースなのだろうか考えてしまった。

「ひきこもり」とは別に「趣味」の定義が必要になるのではないだろうか。

「料理」が趣味ということであれば、その食材の買い物で外出しても「ひきこもり」である。「居酒屋で飲むこと」「バイクでツーリングに出かけること」も趣味の範疇ではないだろうか。

趣味ではない外出とは?

母の通院介助は趣味とはいえないだろう。しかし、それら以外にどんな外出があったのか思い出せない。「ひきこもり」すれすれのところに来ているのだなと思った。

そしてもう一つの危険な兆候は、ふと死神が近づいてきたことだ。

親しい友人と酒を飲み楽しかったが、深夜友人宅から家に帰る途中、突然、死んだら楽だろうなと思ったのである。色々な人に迷惑をかけて来たことはともかくとしても、妻の愛に応えられていないと思い、生きている価値はないと思った。誰もいないから気持ちが緩んだのか、涙が出てきた。

1時を過ぎていたが、家の手前まで来て足が止まってしまった。外で夜を明かそうかと思ったが、耳元の蚊の羽音に悩まされ現実に帰った。蚊に刺されてはたまらないと思い家の中に逃げ込んだ。

それくらいで済んでよかった。あれは何だったのか。今、死神の姿は見えない。

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