昭和の「居酒屋ハル」 10月8日

居酒屋

「ハル」に行こうと思いながら、1年2か月も経ってしまった。色々な要因があるけれど、一番は郊外の住宅街にあり駅から遠いこと。

しかし年賀状をいただき、さらには誕生祝の葉書を頂いたとあっては、返事をしないわけにはいかない。「返事」とは飲みに行くことだ。

家から歩くことにした。グーグルマップで調べると所要時間は1時間。5時開店直後に暖簾をくぐることができた。

看板娘のAさんが「あら久しぶり」と温かく迎えてくれた。白髪になったので誰かわからないでのではないかと心配したが、杞憂に終わった。

「生お願いします」…。口の周りが渇いて活舌が悪い。

妻と乾杯。こんなに美味しく感じたのは、かつて東尋坊へ行った際にバスを降りて2区間歩いた時以来だろうか。

カウンターの冷蔵庫の上に直ぐに食べられるつまみがずらりと並んでいる。昭和の正しい居酒屋である。

刺身を注文して待つ間、それらを順番に食べていく。いわばお店オススメのお通しだ。アジの煮つけからいこう。

客は私達以外に常連が2人。静かに飲んでいる。

すき焼きを小皿でいただく。

手羽先もいっちゃいましょう!

鮪の刺身が来ました。2人前。わさびを効かせて口に放り込む。

次はレモンサワー。まだまだ五臓六腑に染み渡る感じ。

小皿に盛ってくれた塩を枡の縁に乗せ、舐めながら冷酒を口に含む。塩は酒に合う。見事だ!…しかしこれは体に悪いので、塩辛に変更。酒は久保田の純米吟醸。

鰹も食べたくなり注文。

友達にLINEすると来てくれた。この友だちこそ常連中の常連で、彼の友達ということで、他の常連と面識ができ、来るたびに楽しいひとときを過ごしている。

しかし何と言ってもこの店はその名の通り、女将のハルさんである。

昭和12年生まれの女将は、この日もプールで数客メートル泳いでいる。「前は何千メートルも泳げたけどねぇ」といった。

楽しさで脳がグルグル回っている。えいっ、娘と彼氏も招待しよう!と気持ちが大きくなる。

友達の右には以前店で会った常連の女性で、すぐに妻と仲良くなりLINEのアドレス交換をしている。友だちの左には上岡龍太郎に似たダンディな男性。共通の知り合いもいて親しく話をすることができた。別れ際には固く握手。

ステーキを2枚食べ、特製の焼き豚を土産に持ち帰り…楽しい一夜になった。

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