雲間から日が差してきた。雨で地盤が緩んでいないか心配だが、天候は散歩日和。お散歩バイクに跨り林道に入る。しばらくはこの前と同じ道を進む。竹が勢いよく水を吸い上げるせいか、ひんやりしている。
舗装されていない道路をゆっくりと進む。電柱がなければ、水戸黄門のロケで使えそうだ。
平日の昼、すれ違う車はない。
舗装道路に出てほっとする。
分かれ道。前回は左に進み東光寺方面に向かったが、右に行くとどのような景色なのか気になっていた。今日は右に進んで隣の市へ。
ほどなくして谷稲葉の集落に出た。アゲハとモンシロチョウが6頭、花から花へと渡って蜜を吸っている。
案内板にあった心岳寺にバイクを走らせ、お参りする。1504年に創設された曹洞宗の寺。家族の健康を祈願する。
寺の奥の林道に入る。
薄暗い林の中を紙飛行機のように舞う白い蝶をしばらく眺めていた。望遠レンズを持ってくればよかった。
モンシロチョウとは違う白い蝶。白い蝶はスピリチュアルな意味があるらしい。「髪のご加護」…家族を護ってくださいますように。
このあたりでUターン。
本道と並行して走る川沿いの道をのんびり戻る。
バイクの音を警戒した大きなアオサギがすぐ近くから飛び立ったのでびっくりした。
こんなところに聞いたことのない温泉。船の向こうに小さなコテージが2棟あったけれど、営業している雰囲気はなかった。
昔、温泉掘削ブームがあり、実家の近所で温泉を掘り当てた人がいた。小さな小屋のゴムプールに友達と浸かり、その後実家で酒を飲んだことを思い出した。その温泉はそれきり名が世に出ることもなく…今はどうなっているのだろうか。
先ほどの分かれ道まで戻り、前回と同じ東光寺への道を進む。
東光寺に突き当たり、前回通行止めになっていた東へ向かう林道を進んだが、危険な臭いがしてUターンした。ところが、老人とバイクですれ違い、老人はすいすい登っていくではないか。老人に登れて私に登れないはずはないと奮起。まぁ私も老人だが、まだ入門したての若年老人である。
後を追ったつもりが一向に追いつかない。何か実在しないものを追いかけているような気がしてきたところで、老人のバイクがこちら側を向いて止まっているのが見えた。
老人には足がちゃんとあった。
「この道はどこに抜けるのですか?」
「行き止まり。畑があるだけ」と、追い払うような仕草をした。
気になっていたことが一つ明らかになってよかった。
倒木などあり天候が悪くなればすぐに危険になるところだ。
東光寺まで戻り、西の林道に入ろうとした時、何かがこちらを見ていた。
眼が悪い私は、放牧している家畜かと思ったが、よく見るとニホンカモシカだった。
バイクのエンジンを切り、少しだけ近づいたのが次の写真で、2枚目は拡大写真である。
スマホとコンパクトデジカメしか持ってこなかったことを後悔した。
ネットで「ニホンカモシカ,遭遇」で調べると「刺激を与えなければ人間に危害を加えることはない。近づかない方が良い」とある。
威厳があり、近づけない雰囲気を醸し出していた。
ニホンカモシカに遭遇したのは、北斗市の先輩の別荘近くを散歩していた時以来だ。
今日はもうこれで十分幸せだと、のんびり家路についた。
コメント
望遠レンズを持ってたらかっこいいニホンカモシカの写真が撮れたかな🤭
とはいえ、写真からニホンカモシカの迫力が伝わってきましたよ。
全然関係ないけど蝶って6匹じゃなくて6頭…と数えるのですね😂ひとつ勉強になりました。
すっすさん、ブログを読んでいただきありがとうございました。
これからは望遠レンズをバックパックに入れて出かけようと思います。
蝶の数え方は一般的には「匹」で良いと思います。
何となく正式の「頭」を使いましたが。