型の良いノコギリクワガタが2泊3日で我が家にやってきた。この後、このクワガタは野球少年の手に渡ることになっている。
それまで少し時間があるので、ちょっと遊んでもらうことにした。
朝、虫の先生からカナブンがクヌギの木に群れている動画が届いた。カナブンも群れになると迫力がある。
しかし虫の先生の狙いはカナブンではなく、クワガタであった。朝カナブンが集まる木には夕方からクワガタが集まることから、いわば下見の報告であった。「なんだカナブンか」としか思わなかった私とはレベルが違っていた。
そしてなんと昼に型の良いノコギリクワガタを捕まえたのであった。
「65㎜なかった!」と虫の先生は残念がっていた。65㎜から売買価格が高騰するらしいが、どうせ虫の先生は売ることなどしないで只で人に差し上げてしまうのだ。たぶん売る手間が面倒臭いのだろう。
虫の先生から年間100匹以上のクワガタとカブトムシをもらう。少しは育てるが、私も誰かにあげてしまう。人に喜ばれるのが何よりも一番。
私は体重を測ってみた。4g以上5g未満。
昆虫写真家の海野和男さんが捕まえて本に掲載したノコギリクワガタは体長57㎜、体重2.63gなので、こちらの方がかなり大きい。(「昆虫の世界へようこそ」海野和男,筑摩書房,2004)
「日本に棲息するクワガタは37種類。世界的に見ると1200種類ほど。カブトムシよりも北の気候に順応しているため、分布が広いのが特徴」と「昆虫を採る愉しみ」(日本昆虫協会,青春出版社,2002)にある。
「教えてゲッチョ先生!昆虫の?が!になる本」(盛口満,山と渓谷社,2002)には、「アゴが大きい個体のほうが、普通に考えれば雌を獲得するのに有利に働くはずであるが、…(省略)…移動力や必要なエネルギー量など、場合によっては小型の方が有利に働くときがあると考えられる」とあり興味深い。
そのアゴなどを拡大して見てみた。
先端が鋭利でないのが意外だった。
尖った肢の先を木の表面に食い込ませてしがみついている。
足の先端から少し根元に目を移すと、球体の関節のような部分がある。
さらに根元を見ていくと、楕円形のものが端に連なっている。
触覚は絶えず動いていてピントが合わなかったけれど、こんな感じになっている。
象のようはお肌。
正面下側から見ると口の横にもう一対触覚のようなものがあるが、これは「口唇ヒゲ」というらしい。
ヒゲを自在に動かすのだから、人間の髭とは役割が違うのだろう。
こんな型の良いノコギリクワガタをもらったら、子どもは喜ぶだろうなぁ。
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