ティーポットの試み

陶芸

友達が購入したティーポットを見て、欲しくなってしまった。欲しいものは自分でつくることを基本としているので試みる。

取っ手がないティーポット

ちょっと違うけれど、だいたいこんな形だった。

胴と蓋に葉っぱの模様を描く。

窯を持っていないので、焼くのは陶芸教室。意気揚々と先生に見せた時、取っ手部分がボキリと折れてしまった。

「俺がやったんじゃないからねぇ~」と先生が嬉しそうな顔をした。

しばし呆然と立ち尽くす私の姿を見かねて先生がアドバイス。そのアドバイスに従い、取っ手の上の部分だけを残し、下の部分をヤスリで削り落とした。

先生が焼きあがった、取っ手のないティーポットを見せてくれた。なんだ、先生も失敗したことあるじゃん。

釉薬は、上の部分にターコイズブルーを使ったが失敗。見事に下に流れ落ちてしまった。

窯の本焼き温度は1250度。このターコイズブルーは1230度が適温で、20度くらいは許容範囲内だろうと購入したが、この20度の高温で「飴のように溶けてしまう」のだという。勉強になった。

取っ手付きティーポット

大失敗すると、そこに費やした時間を測りがっかりする。

同じものをつくる気になれず時間が経過したが、ふともう一度試してみる気持ちが湧きおこった。

「蓋のフチは色が違う粘土を使ってみたらどうか」と先生に言われ、面白そうだと従う。

この蓋の成形は、単純にろくろに粘土を乗せて平らに伸ばし…と取り掛かっていたら、珍しく先生の言葉に厳しさが帯びた。「私の話(説明)聞いてた!?」

聞いていたことに間違いはないが、覚えていないだけだと言い出しそうになるのを、やっとのことで我慢した。

先生が手本を示す。なるほど、うまくできるもんだ。しかし手本を示した後、先生はそれを壊してしまう。「自分でやらないと覚えないでしょ!」…意地悪い性格なのか…いや、生徒思いの先生だ。

中に茶こしの穴を開けてある。口を取り付ける前の作業。

今回は1200~1280度が適温のトルコブルーを使った。窯の温度は1250度である。

流れ落ちることはなかったがまだらになった。これは筆に釉薬を乗せて陶器にジュッジュッと染み込ませたことによるもので、意図したものとは異なるが、雲のようでいいかなと自分を納得させる。

蓋に穴を開け忘れたので、素焼き後に電動ルーターで…先生が慎重に開けてくれた。

取っ手に葉っぱの模様を描いてみた。

レースを押し当てて描いた模様。釉薬は、桜花窯変釉、適温1230~1250度。もう少し厚く塗ってもよかったかな。

さあ、これで紅茶や緑茶を飲もう、とは思っていない。

実用というよりは、何か魔法のランプのように思え、不思議な出来事をもたらしてくれそうな気がするのである。

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