鳥を観に行く 4月3日

懐かしい時を求めて

鳥の先生

鳥のJ先生が、桜にニュウナイスズメが来ているのではないかというので外出した。いつもどおりのオオバンやキンクロハジロ、オカヨシガモ、カワウを眺めながら歩くも、それらしき鳥は見当たらない。こちらの都合通りにはいかないのだなと半ば諦め、アオサギ、ビンズイに逢えただけでもまぁいいやと帰りがけ、先生の歩みが止まり、私も耳と目をそばだてた。

「コゲラの声がした」「でも遠かったので立ち去ったのかもしれない」と、ふた呼吸おいて見上げた先生の視線を追うと、何やら鳥らしきものが動いている。双眼鏡で確認。コゲラだ。木の虫を突いて動き回っている。縞々の模様がかわいらしい。それだけでとても良い一日になったと満足した。

鳥を見つけるには、声8割、姿2割という。入門者の私にはとても無理だ。駐車場に向かって歩き、また先生の足が止まった。双眼鏡で桜の樹上を確認している。「ニュウナイスズメです」。慌ててカメラのレンズを向ける。枝が邪魔でなかなか思うようにはいかなかったが、何とか写っていた。

ニュウナイスズメ・メス
ニュウナイスズメ・オス

図鑑に「本州中部以北の積雪の多い地域で繁殖し、落葉広葉樹林の樹洞に巣を作るが、人家や巣箱にも営巣する」とある(「フィールドガイド 日本の野鳥」)。実は〇〇スズメと聞いて、あまり気乗りしなかったが、よく見れば可愛らしい。スズメ自体、全国的には数が減っているらしく、よく観察しておかないと後悔するかもしれないと思ったりもする。

先生は海外にまで鳥を観察に行くほどの鳥好きだが、その先生には師匠がいる。師匠のグループのメンバーは、海外からのバードウォッチャーを案内したり、図鑑に写真を提供したり執筆したりしているようで、上には上がいるものだとつくづく感心してしまう。師匠レベルになると、スマホで撮影した小さく不鮮明な写真でも、「いえいえチョウヒには全く似ていません。チョウゲンボウのオスです」などと特定してしまうし、さえずりを録音したものでも素早く回答が返ってくる。

今日は最低気温12℃、最高気温18℃。黒いアゲハチョウを10頭ほど見かけた。クロアゲハかと思ったが、写真をよく見ると体にオレンジの模様がある。ジャコウアゲハか。ナミアゲハを5頭ほど見かけたが、いずれも羽が小さく、気温が上がっていないせいかもしれないが、弱々しく感じた。

カワウとウミウはそっくりで見分けが難しいが、これはカワウ。なんだカワウかと思いながらも、そのユーモラスな表情にいつもシャッターを切ってしまう。

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