ガールフレンド 9月29日

懐かしい時を求めて

年上のガールフレンドができたことを、妻に正直に打ち明けた。友だちの紹介である。

妻が心配しないよう紹介し、承認を得た。

昭和4年生まれだから、母よりも3歳年上だ。

最初は浮世絵を見せてもらった。持ち物を減らしていきたいとのことで、それではと少し売っていただいた。骨董も色々あって面白い。亡きご主人が集めたものだ。

漬物をくれるというので遠慮なくいただいた。柚子大根だった。美味しい。

テーブルの上に美味しそうな梅干しがあり、「食べていいか」尋ねると、箸を渡された。一粒、口に含む。なんて美味しいのだろう。今まで食べた中で間違いなく一番だった。果肉が厚くてやわらかい。果物に近い感じ。梅干しは自家製ではないが、梅の生産者が生産する100キロのうちの40キロを毎年買って親しい人に配っているとのことだった。これもいただいた。

いただいてばかりでは申し訳ないので、私にできることがないか考えた。庭の草刈り。シルバーだなぁ。

今日また漬物をくれると連絡があったので、草を刈ることにした。「除草剤を撒いているから大丈夫。暑いので倒れてしまったら申し訳ない」と遠慮していたが、除草剤は感心しない。聞けば大切にしている植物も枯らしてしまったとのこと。

庭に出て見ると、定期的に除草剤を撒いているため雑草の量は少ないが、それでもところどころ伸びている。ドクダミが繁殖を始めていた。調子よく草を抜いていると、アシナガバチが数匹飛び出してきた。巣があるに違いない。アシナガバチが少し落ち着いたところで再度草を抜いたが、踏み込めない領域があり、少し残ってしまった。

アシナガバチの巣がありそうだから庭に出る際は注意するよう伝えた。巣をどうするか考えよう。

しまった、ゴミ袋を忘れてしまった。気が利かないなぁ。今度草を回収することにする。

エアコンが効いた部屋で、いただいたアイスティーを飲みながら汗を拭う。若い頃の写真をみせてもらった。

「あれ、なかなか不良っぽいね」と言うと、「張り切っていたんでしょうね」と真顔で他人事のよう言った。

ご主人の運送業の手伝いで、ジュピターというトラックに乗って箱根を越え関東方面に荷物を輸送した話を聞いた。何度も荷崩れを起こし、その時の写真が残っている。2m50㎝から3mくらいの高さまで荷を積んでいて、そりゃ崩れるでしょうよと思った。

紫蘇で漬けた生姜を友達に届けてほしいというので、喜んで引き受けさせていただく。届け先は馴染みの居酒屋の女将。女将、喜ぶだろうなぁ。

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