いずたび② 花の絵美術館 12月17日

イラスト

訪れたことがない美術館を発見した。花の絵美術館。昭和の森会館から車で約1時間。

濃霧が発生したこともあり、カーナビゲーションシステムがなければたどり着けなかった。

近くのアンモナイト博物館は何度も訪れたが、そのすぐ近くだったとは…。

「最近できた美術館か」尋ねると、20年以上前にオープンしたという。観光ガイドブックにはあまり載っていないのではないか。

入館料600円のところ、JAF会員だと500円になる。

スマホのJAFアプリが見つからずアタフタしていると「もういいです、いいですよ」と信用してくれた。

展示されているボタニカルアート作品を少し見ただけて、ここにきて良かったと思った。

1つ見てはため息。その繰り返し。

ボタニカルアートの始まりは、植物図鑑に写真が使われなかった時代の植物画が、後にアートになったもので、①植物の特性を変えない、②実物大に描く、③背景に色を塗らない、④人工的なもの(花びんや植木鉢など)を描かないという約束事がある。(美術館員説明)

ちょうど講習会を開催しているところのようで、女性4人が机に集まっていた。

「こんにちは」と言ってミュージアムショップに入っていくと、一番貫禄のある方が「こんにちは」と返してくれた。この方が高橋京子さんに違いない、いかにも作家然としていると思い込んでいたが、講座が終わり受講生が退出すると、残った女性は別だった。一番普通の女性に見えた人が高橋京子さんだった。まるで野の花のように静かで、気がつかなかったような感じ。

せっかくの機会。作家家本人に質問する。

「絵の具は何を使っているのか?」「透明水彩絵の具です」

「紙は何を?」「フランス製和紙を取り寄せている。でも、厚い画用紙なら大丈夫。ケント紙は駄目ね」と、用紙の厚さ確認のため、紙を触らせてくれた。かなり厚い。子どもの時に使っていた画用紙の倍くらいありそうだ。

「夏場などは花を持ち帰ると萎れてしまうが、その場で描くのか?」「持ち帰れない希少植物などは、その場で描く。色を調整して紙に塗り、花や葉の色と一致しているか、絵の具を塗った紙と実物を並べて確認する。小さな花はかがみこんで定規で大きさを計り、色を確認しながら描いている」

原画を一つ買いたいと思ったが、ショップで売っているのは印刷したものだった。それでも1万円前後する。原画なら金額の桁が変わるだろうから買えやしないと諦めがついた。買ったのはA2サイズくらいのポスター1,050円。ぴったりサイズのおしゃれな額縁があったけれど断念。自分で作ろうか。

今回の展示「薬用植物」の解説がかかれたイラスト入りのブックレット700円。絵の教本としても使えそうだ。

何だかその気になってきた。入門するかどうするか…。とりあえず本を読んで考えよう。

道具を揃えるのはその先のことだと自身を戒める。

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