伊東のホテルから石廊崎までは約2時間。伊豆半島東岸の道路を南下していく。何度も運転した道。
眼前に紺碧の海が開けた時、温泉宿や物産所を通り過ぎる時、伊豆に来たことを実感する。温泉の名称が記された案内表示が目に入るたび、脇道に入って探りたくなる。伊豆の温泉は奥が深そう。
下田市を過ぎ南伊豆町に入ると、日差しと空気が南国に変わる。車を停車させ磯を散歩したいと思ったが、決めかねているうちに石廊崎オーシャンパークに到着した。
駐車料金700円。平日とあって観光バスは見当たらない。車が20台程度。
綺麗な施設に魅力的な土産物がずらり。観光よりも食事よりもまずショップが気になり目星をつけておく。欲しいものだらけで困った。
石廊崎には何度か来ているが、この施設はいつ建てられたのか尋ねると「5年程前」という。「以前はジャングルパークでした」
券売機で昼食を選ぶ。ケーキセット700円。アップルケーキと生クリームの相性がいい。
入口の反対側を外に出て海に向かう。
鳥居の脇にトイレがある。
灯台はすぐ先だ。
明治4年、1871年に設置・点灯。16秒ごとに白光と赤光を発し、白光は33キロ先、赤光は34キロ先まで達すると書かれている。
高いところに登って海原を眺めようと思ったが、中には入れなかった。使っている重要な施設だからだろう。
その先に海が広がっている。
階段を手前に下り、まずは神社に参拝。
石室神社について調べると「701年に初めて堂が建てられた」とある。
波が岩肌を舐める様子が面白くてしばし眺める。
伊豆最南端に向かう。オーシャンパークを出て10分程で到着する。
伊豆七島の案内板。左から大島、利島(としま)、新島、三宅島、式根島、御蔵島、神津島と続く。
この案内板の反対側に沢山の絵馬がかけられていたが、そこは熊野神社というらしい。
七島全て撮ったつもりが、一番左の大島が切れてしまった。
来た道を戻る。
一番大きな大島が見える。
石室神社から階段を上る。
灯台の脇を通ってオーシャンパークに到着。
欲しいものがありすぎて悩んだが、頭の中を整理して一つに絞り込んだ。
「ニセ蟲図鑑」くぼやまさとる/著,久保山薫/発行,2017
ハエモドキ科、フグアブ科、エビスコガネ科、クビケラ科、アシハネ科…
虫の形はおおよそ本物に沿い、そこに様々な彩色を独創的に施して美しい虫を描いている。虫の名前と絵だけでなく、特徴も書かれており、どこまでがほんとうでどこからが創作なのかわからないところが面白い。もしかすると、創作した模様と特徴の虫が今後発見されないとも限らない。
前日のボタニカルアートとは全く別の視点で描かれており、旅に出て芸術に触れたいという思いが満たされる出逢いとなった。
くぼやまさとるさんは南伊豆町に移住して創作活動をしているようだ。ボタニカルアートの高橋京子さんといい、伊豆に芸術家が沢山集まっていることをあらためて感じた旅となった。
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