黄金週間に作り始めたカリンバがやっと出来上がった。時間がかかってしまったのは、貝と板の表面の段差が思った以上で、それを解消するために数十回漆を塗る羽目になったからだ。
5月6日、胡桃の木にアコースティックギターのラインを描いた。
あらかじめ、カリンバの金具を取り付ける位置を決め、ネジ穴を開けておく。過去に最後にネジを取り付けようとして見事に割れてしまったため、その反省から手順を変えることにした。
その後に電動糸鋸で切り出す。
漆を塗ると木目が際立ち美しい。漆の工程については何度もブログに書いているので、ここに詳細を記さない。
まずは、貝を割らずに切り出せるかという難関に向き合う。貝を切る際の糸鋸の上下の振動で、足や尻尾の部分が割れる可能性があるため、貝が上下に動かないよう、木の型で挟んで切ろうと思った。
しかしながら、厚い白チョウ貝は案外丈夫で、木型を1枚使うだけで割れずに切り出すことができた。
犬の輪郭を千枚通しで描く。
彫刻刀で穴を掘る。子どもが使っていた彫刻刀から1本1,000円の彫刻刀に替え、各段に効率的かつ綺麗に作業ができるようになった。
ピッタリといかないところが素人だなと思う。漆を接着剤として使っている。
隙間を漆、米糊、木粉、麻布を混ぜたもので埋める。
ここからは「塗る・研ぐ」を繰り返して、木と貝の表面を平らにしていく。
表面の漆を数十回塗ることになってしまい、もうこれでいいにしようと根負けする感じで終了とした。
裏側は仕上げ漆を数回しか塗っていないので、綺麗な木目が残っている。
器具を取り付けてチューニングすれば完成。枕木にキーを乗せていく。手の油がつかないよう、手袋をして行う。
傷がつかないよう布をあて、クランプで枕木の幅を狭める。今回は11㎜とした。
小さなハンマーでコンコンと叩いて音の調整。振動する左側のキーが長くなると音は低くなり、短くなると高くなる。
おおよその音合わせをした後、チューナーを使って正確に音を合わせる。
やっと完成。
長い時間がかかってしまった。
音は、これまで作ったものの中で1番か2番の良さ。全てのキーで音が伸びる。
次は木目を残す螺鈿をしっかり作りたいと思う。
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