鯛めしを求めて宇和島へ

ローカル線・バスの旅

宇和島の鯛めし①

  • 松山出張から解放され、先輩の車で宇和島に向かう。宇和島といえばやはり鯛めし。作家吉村昭のエッセイで知り、手帳に「宇和島の鯛めし」と記して15年以上が経っていた。
  • 道の駅・ささいや広場で、迷わず鯛めしを注文。
  • 正しい食べ方が記されているので従うことにする。①卵の入っただし汁をまぜる、②だし汁の中に魚の身と海藻、しその葉を入れ軽くまぜる。③米櫃のあたたかいごはんを茶碗に盛る。④ごはんの上に魚の身、海藻などをのせ、だし汁をかける。
  • これがあの鯛めしかぁ。磯の香りと卵のだし汁のコンビネーションに、自然と体の境が薄くなったようで、しばし目を閉じる。
  • 再び先輩の車に乗り海岸線を走る。宇和島の海で泳ぎたいと思ったが、台風の影響で海が荒れている。あきらめよう。
  • ホテル前で先輩にお礼を述べお別れ。
  • チェックインを済ませ、さっそく郷土料理が食べられる店を探す。

四万十川のうなぎ

  • クーポン券を発行している「有明」に決定。看板に「郷土料理」と書いてある。よさそうだ。
  • クーポンの「はしり貝」塩ゆで。正しい名称は「マガキガイ」のようだが、刀のような器官を振り回して移動するので「チャンバラ貝」とも言われているらしい。うん、いい。
  • 次に「ふくめん」
  • ピンクがそぼろ(春)、緑がネギ(夏)、オレンジがちょびっと乗っているみかん(秋)、白がそぼろ(冬)で四季を表しているのだそうだ。そしてこれらの下には、こんにゃくを細く刻んだ麺が敷き詰められている。微妙なところでバランスがとられている絶妙な味。
  • そして最後が四万十川のうなぎ。
  • 四万十川に限らず、天然のうなぎを食べたのはこれが初めて。
  • ぶよぶよした感じはなく筋肉質で身が引き締まっている。そしてかすかに土だろうか…コケだろうか…自然の中で育った生い立ちが上品に昇華している。

宇和島のまちを歩く

  • 宇和島2日目
  • ホテルを出て市内を歩く。紙の地図がやはり便利だ。折りたたんで都合の良い大きさにする。目的地に印をつけ書き込む。
  • 高野長英の隠れ家。案内板の文章は、吉村昭の「史実を歩く」からの抜粋だ。「…私は、江戸の日本橋小伝馬町の牢屋式を脱獄してから宇和島藩にかくまわれた蘭学者高野長英が、その家にひそんでいたことを知っている。…」。私も想像してみる。
  • 宇和島市立伊達博物館を少し見学して宇和島城へ向かう。
  • 植物に名札がついているのはありがたい。無粋という声も聞こえてはくるが。
  • 藤堂高虎が築いたらしき宇和島城
  • 天守閣から海を眺める。
  • 城山郷土館を見学し終わって外に出たところで、職員の方が忘れ物の帽子を持って追いかけてくれた。ありがとうございました。

宇和島の鯛めし②

  • 頑張っている商店街をあるくとエネルギーが湧いてくる。行きゆく家族や子ども、人と人とのふれあいを目にすると、時がさかのぼり熱くなる。商店街が遊び場であり、色々な人とのつながりがあったからだろう。素敵な商品との出会いを求めて歩き回る。
  • 吉村昭が通ったという「丸水」…準備中なので待つことにする。
  • これも「ふくめん」…しかしオレンジ色がみかんではなく卵になっている。上品ではあるが、柑橘の方が個性が出ていておいしいと思った。
  • ああ、これが丸水の鯛めしか!
  • 吉村昭も食べていたのだ、15年前から食べなければならないと思っていたのだと思うと、おいしさが増してくる。
  • 宇和島城から同じルートで歩いていた東京の好永さんという人と話をしながら食事。全国の城を見学しているのだそうだ。
  • 「鯛めし」「ふくめん」それぞれ2種類を食べ満足の旅。
  • 次は因島へ行ってみよう。

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