もくじ
石膏の型をつくる
半球を探す
- 球の石膏の型をどうしてつくるか。ボールのような全球にすると、後でラジオパーツを入れ込むために半分に割らないといけないので、半球を二つつくり、それを合わせて全球にすることにしました。
- 調理でつかうボウルや茶碗などが使えるのではないかと思いましたが、これらは半球ではないことに気がつきました。
- ネットでやっと見つけたのがこれ。イベントの飾り玉として使うもののようです。

石膏を流し込む
- 取扱説明書のとおりに石膏に水を混ぜ、半球のプラスチック容器に流し込みます。

- 40分ほどで硬くなります。発熱してホッカホカ。

石膏を取り出す
- 石膏をプラスチック容器から取り出します。プラスチックが硬くてゆがまないので剥がれず、器具を使うことになり苦労しました。

- 器具を使った際に欠けてしまった部分を石膏を練って補修し、出っ張ったところをヤスリで平らににします。

漆の型をつくる
糊(剥離剤)を塗る
- 貼り重ねた和紙と布が石膏からきれいに剝がれるよう、砥粉と水と米糊を混ぜた糊を塗ります。
- ですが…今回、この工程を飛ばしてしまいました。後で大変なことになります。
下地をつける
- 同量の米糊と生漆を混ぜて糊漆をつくります(写真下部の茶色)。
- それに同量の三辺地の粉(写真上部のグレー)を混ぜて「①三辺地漆」をつくります。

- これとは別に砥粉と水を混ぜ、同量の生漆を混ぜて「②錆漆」をつくります。

- 「①三辺地の粉(下)」と「②錆漆(上)」を混ぜて「③切子漆」をつくります。

- こんな感じです。

- 石膏に塗ります。(ほんとうは剝離するための糊を塗ってから「③切子漆」を塗ります)

うじくん
この工程を忘れたのが最後まで影響したな…


- 漆風呂で1日乾燥させます。

もう一度下地をつける
- 320番の紙ヤスリで研ぎます。

- もう一度「③切子漆」を塗り、漆風呂で1日乾燥させます。

和紙を貼る
- 320番の紙ヤスリで研ぎます。

- 同量の米糊と生漆を定盤の上に出します。

- ヘラで練って混ぜます。

- 和紙を用意します。
- 先が尖った棒に水をつけて和紙をなぞると、和紙が切れます。断面が自然な繊維のほころびになります。

- 和紙に少し切れ目を入れ、上に乗せます。

- 和紙を糊漆で貼ります。

- 裾の部分の和紙が足りないので、別の和紙を貼って補います。

- 終わったらもう1回和紙を貼ります。2枚重ねました。
- 漆風呂で1日乾燥させます。

- 乾いたら320番の紙ヤスリで研ぎます。
- これを5回、計10枚の和紙を貼ります。
麻布を貼る
- 和紙を10枚貼ったものに、今度は麻布を貼っていきます。

- 1枚の布で全体を覆えるように切ります。
- 布が重なると膨らみができ、後で平らにするのが大変なので、少しカットしておきます。

- 糊漆を刷毛で塗り、その上に布を乗せます。

- 乗せた布に糊漆を塗りこんでいきます。

- 裾を1センチほど残して切り取ります。

- 残した裾を内側にたくし込んで、淵をピシッとさせます。

うじくん
裾をたくし込んで膨らまないようにするのが重要です。

- 1日漆風呂にいれます。
- 乾燥したら320番の紙ヤスリで研ぎます。
布目を埋める
- 「切子漆」をヘラで塗り、布目を埋めていきます。

- 漆風呂で1日乾燥させます。

もう一度 麻布を貼る
- 乾くとこんな感じ。

- はみ出した布を切り取ります。

- 320番の紙ヤスリをアテゴムに巻いて研ぎます。

- 再び麻布を貼ります。

- 麻布を貼れなかった部分があり、この三日月部分を切り取った麻布で補います。

- 1日漆風呂で乾燥させるとこんな感じ。

- 糊漆で麻布を貼る⇒切子漆で布目を埋める⇒漆風呂で乾燥させる
- これを4回繰り返し、4枚の麻布を貼ります。
漆で固める
- 320番の紙ヤスリで研ぎます、

- 生漆を塗ります。

- こんな感じになります。

- 漆風呂で1日乾燥させ、400番の紙ヤスリで研ぎます。

- 見た目は悪いけれど、だんだん表面が平らになっていきます。

ラジオパーツの穴を開ける
- ラジオパーツを取り付けるための穴を開けておきます。

- こんな道具を使います。

- スピーカ、電源、チューニングダイヤル、ボリュームダイヤル、吊るすためのワイヤーの穴を開けます。

石膏の型を剥がす
- 水に4時間浸けて石膏を剥がします。簡単に剥がれます…のつもりが外れません。
- 剥離するための糊を塗る工程を飛ばしてしまったからです。
- 仕方ないので電動ドリルで砕きました。半日かかってしまいました。

うじくん
情けなくて泣けてきました

- 何とか石膏を砕いてすっきりしました。

表面の基礎をつくる
- 表面、淵を紙ヤスリで研ぎます。

布目を埋める
- 砥粉、水、米糊、漆を混ぜて「④ハチ錆漆」をつくります。

- 刷毛で塗りこんでいきます。

- 塗り込んだら一呼吸おいて布で拭き取ります。
- 漆風呂で1日乾燥させます。

うじくん
すぐに固まってしまうので要注意です
漆で固める

- 生漆を刷毛で塗り、布で拭き取ります。
- 漆風呂で1日乾燥させます。

- 上ズリ漆をタンポにつけて塗ります。
- 一呼吸おいて布で拭き取ります。
- 漆風呂で1日乾燥させます。

- この拭き漆を3回行います。
模様を描く
蝶のテンプレートをつかう
- 卵白と漆を混ぜたものを蝶の形の穴を開けたプラスチックにつけます。

- 卵白漆がついたところとそうでないところがデコボコになります。

- しかし…きれいな輪郭になりません。

筆をつかう

- 筆で輪郭を描き、別のところにオーロラをイメージして線を描きました。

うじくん
オーロラには見えないねぇ
ヤスリで研ぐ
- 漆の厚い部分が縮んでしましました。
- 耐水ペーパーで研ぎます。

色漆を塗り重ねる
まずは緑

つぎに黄

ちょっと研ぐ

そして青

胴に巻く帯をつくる
竹を割って薄く削る
- 手の大きさくらいの円に曲がるよう、薄く薄く削っていきます。

竹に漆を塗る


- 竹にはこの後、何度も漆を塗っていきます。

うじくん
帯の素材選びに悩みましたが、やはり自然のものを使いたいと思い…正解でした
色漆で模様を追加
- デコボコや色に物足りなさを感じたので、色々塗ってみることにします。



うじくん
子どものお絵かきだねぇ


- 木地呂漆を塗りました。
再度色漆を塗り重ねる
2度目の緑

2度目の黄

研ぐ
- クリスタル砥石3種を使って研ぎます。


- 色んな色が現れました。
3度目の緑

- 緑を出したいと思いまたまた塗りました。
白漆を追加

- 模様が単調になった感じがしたのと、研ぎすぎて下地が出てきてしまった部分があったので、思い切って白漆を乗せてみました。

- 拭き漆をして乾燥させると、白が金色っぽくなりました。
艶出し
拭き漆

- 拭き漆を3度行うとこんな感じ。
胴擦粉で研ぐ
- 胴擦粉に種油を混ぜ、消しゴムを芯にした綿で研きます。


漆で拭く
- 漆(上ズリ)で拭き漆を行い乾燥させます。

- これを3回行います。
呂色粉で研ぐ
- さらに細かい呂色粉で研ぎます。

- 拭き漆をして乾燥させます。
組み立てる
- 帯と本体に穴を開け、糸を通して固定します。


うじくん
外科手術をしているみたい
- スピーカーの穴に貼る布を選びます。

- ラジオの部品を内部に固定します。

できあがり


- 天井から吊るしました。
- ソファで横になって見上げると、黄色と緑の大気が循環する惑星に象がいるのが見えます。
コメント
今回も凄い力作!
ほとんどプロだね!
自分も挑戦してみようと思いますが、センスがないからなぁ?
長い長いブログを見ていただきありがとうございます。
課題が次々と見つかりますが、精進して次に取り掛かります。
衝撃的な過程❗️想像力と創造力のぶつかり合いに感動です😍
こんばんは!ご覧いただきありがとうございます。
変なものばかりつくっています。
音の惑星ラジオ、光の惑星ランプをつくりましたので、次は香りの惑星をつくろうと思っています。
色が変わっていくのが不思議で、何度も眺めてしまいます
すごいですね
世界を作ってるみたいでした
宙に浮いている惑星を観ていると…実際には浮いていませんが…何か不思議な気持ちになり、もう少し惑星を増やそうと、次を考えているところです。見ていただきありがとうございました♪