野球グラブの香り 11月17日

懐かしい時を求めて

4年程前から野球グラブが欲しくて探していたが、見た目美しい軟式グラブを見つけ、悩んだ末に買ってしまった。

野球チームに所属しているわけではないので、1人でボールをパンパンとグラブに放り込むだけだ。でもそれがいい。

歳をとると子どもにかえる。楽しかったところにかえっていく。

楽しかった思い出には香りが結び付いている。グラブの香りは新品と使い込んだものでは随分と違うが、いずれも記憶にしっかりと刻み込まれている。

新しいグラブの匂いを嗅ぎたいと思った。

届いてから何度も嗅いでいるが、思ったほど匂いがしない。あれ…。香りが少ないので返品しますとも言えないので、わずかな香りを楽しむことにした。友達は「揉めば匂いが増すんじゃない?」と言う。

好きな香りは①革、②漆器、③マーチンギターで、漆器は幼い頃の雛具の香りが嗅覚に刻み込まれている。漆にかぶれないのは、ずっと香りを吸い続けてきたからではないかと思ったりもする。

新品のマーチンギターは、4年経っても甘い香りを漂わせている。

グラブの香りはどう変化していくのだったか。

しかしながら、匂いを嗅ぐばかりでなく、キャッチボールくらいはしたいと思う。4人の孫娘とキャッチボールをすることはなさそうだが、いつか相手をしてくれる子ができたら、しっかり投げられるよう準備しておきたい。

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