陶芸教室に通い始めて8か月が経った。
粘土の成形は割と気に入っても、ほとんどが釉薬で失敗する。失敗とは、厚くかけすぎて分離したり、筆に含ませた釉薬の量が不均一でまだらになったり、想定した色とかけ離れたりで、本焼きした作品を受け取りに行く日は「がっかりする日」であった。
ところが、今回初めて思った以上に綺麗な発色となり、陶芸教室を止めなくてよかったと思った。
藁灰マット釉の上に油滴天目釉をかけると、流れて細かく発色して模様をなす。しかしこれも、少し前に徳利で試して失敗している。
手順は、まず花瓶を藁灰マット釉が満たされたバケツに下半分を漬ける。乾いたら逆さに持って、上3分の1を浸ける。乾いたら再び逆さに持って、油滴天目釉が満たされたバケツに、指でつかんでいる下の部分を除いて漬ける。それだけである。
真ん中の黒い帯の部分は油滴天目だけがかかっていて、2つの釉薬が重なった上下の部分に不規則な多色模様が出る。
教室の先生の手本があり、それを見た瞬間、美しい!、いつかやってみたいと思っていた。
初めて気に入った作品ができた。
花瓶の口は上部だけでなく、側面4か所に開けた。野の花を摘んで挿そうと思って。
庭に出たけれど、花は少なかった。野の花も、私の庭にはほとんど見かけない。
それでも、ランタナとハナニラは繁殖していた。
金柑が小さな実をつけていたので添えた。
小さな花瓶だから、立派な花でなくても活けることができる。
ちょっとした楽しみが一つ増えた。
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