懐かしい時を求めた1年 ⑧病と死

病気

いつでも病と死は身近にあり、この1年に起きたことを記す。

身近な人の死

69歳のいとこが、病院で施す治療がなくなり退院した。親戚の顔を見たいというので集まった。

抗がん作用があるアントシアニン成分を含む「紫トウモロコシの粉」を贈る話をしたが、「もういい。色々やったけれどどれもだめだった。もういい」と言った。

その親戚の集まりを定例化しようとしたが、第2回を開催する前に亡くなってしまった。彼の生い立ちについて兄妹から聞き辛くなったが、晩年は幸せに満ちたものだった。息を引き取る間際、妻を力強く抱きしめたのは、その表れだったと思う。

たかちゃんの死 5月29日
5月23日にいとこのたかちゃんが死んだ。69歳。ガンだった。その日は妻の誕生日で、泣きながらお祝いの寿司を握った。私よりも8歳年上で、中学生の時に内臓の病気で入院していて、学校へ行かずにベッドでプラモデルを組み立てている姿...

同じころ、写真屋のたかこさんが亡くなった。闘病していることは本人から聞いていたが、死ぬことはないだろうと思っていた。優しくしてくれた人の死は悲しい。

写真屋のたかこさんを偲んで 6月1日
子どもの頃からお世話になっている写真屋のたかこさんが、5月中旬に亡くなった。昨年、闘病していることは本人から聞いていたが、最近はがんの治療も進んでいるから、亡くなることはないだろうと思っていた。写真屋には母が勤めていたことがあり、...

次は最近の話ではないが、同級生を思い出して書いた。お母様に会いに行こうと思いながら実行できずにいる。

同級生Hの思い出 8月12日
同級生のHが亡くなって12年以上経った。高校生の時は話をしたことがなかったが、同じ大学に通うことになり接点が増えていった。Hは仏文科で私は英文科だったし、私の入学は彼よりも1年後だったので、授業で一緒になることはなかったが、「同郷...

家族の病

耳鳴り

妹の耳鳴りを心配し、医療関係に従事する家族が知恵を出し合った。耳鳴りが消え大喜びしたが、その後は再発を繰り返している。ストレスが大きいと発症するようだが、特別な治療をしなくても鳴りやむことがあるのは、大きな発見であり希望であった。

耳鳴りと飛蚊症 5月19日
原因不明の耳の病気妹の耳の片方には始終不快な音が聞こえる。「ブクブク」「ボコボコ」「ゴゴゴゴ」が連打する。本人曰く「耳鳴りには2種類ある。本人にしか聞こえない『自覚的耳鳴り』と聴診器をあてると他人にも聞こえる『他覚的耳鳴り...
耳鳴りが消えた! 7月8日
5月19日のブログに妹の耳鳴りと私の飛蚊症のことを書いた。私の飛蚊症は相変わらずだが、妹の耳鳴りは、7月に入りパタリと止んだ。何が効果があったのかは、本人を含め誰にもわからない。ただ、妹と同様の症状で苦しんでいる人が希望を...

コロナ

夏にコロナに感染した。ワクチンを打っていないので死ぬかもしれないと思った。

しかし、ワクチンを打った妻と大差なく、今は何の異常もない。不思議だ。

コロナがやってきた! 8月25日
コロナウィルスの感染が拡大していると聞いてはいたけれど、外出することが殆どなくなった私にはあまり関係のない話だと思っていた。金曜日しかし妻は私とは状況が異なり、金曜日の食事会で誰かからウイルスをもらってきた。土曜日...
コロナによる喉の痛み 8月26日
前日に高熱から解放され、コロナを乗り切ったと思っていたが、喉の痛みが酷い。ヒリヒリとして生唾を飲み込むだけで激痛が走る。咳き込むと頭の隅々に痛みが伝わる。ネットを見ると、多くの人が経験していた。今日は咳き込んで目が...
コロナ後遺症との付き合い 9月1日
熱は39.8度まで上がったものの2日で下がった。その後喉の痛みが激しく、しかしそれも2日で治った。今日は発熱してから10日目になる。熱も喉の痛みもないが、何か変だ。味覚は少し変だったが、少しずつよくなっている感じがする。頭...
忘年会前の検査 12月4日
3日前に体育館でスポーツ観戦をしている時に喉に違和感を感じた。わずかだがムズムズする。マスクは着用したり外したり。しかしこれだけ大人数が集まったら何かの感染もあり得ると思い、以後慎重になった。昨日からはムズムズがヒリヒリと...

乳がん・腸閉塞・廃用

母がかかりつけ医で乳がんの診断を受け、総合病院で精密検査をすると「ステージ0」だった。その段階で発見されるのは珍しいと医師に言われ、かかりつけ医の見立ての素晴らしさ、母の幸運を感じた。

命の選択 6月2日
診察結果母が診療所で宣告された「乳がんステージ2」について、総合病院で診察と検査を受けた。「診療所で撮影された写真を見ると、悪いもの(がん)が疑われるが、その診断は細胞を検査してみないとはっきりしない」とのことで、今日は胸...
乳がん ステージ0(ゼロ) 6月23日
母の体の検査結果を聞く日。同居している妹、おばあちゃん子の甥、私の4人で医療センターに出かけた。甥はおばあちゃんが心配だと、仕事を休んだ。車いすを押すのは甥である。前回、検査前の診察では、「診療所の検査(写真)によれば、悪...
できなくなるとき 12月13日
母の衰え母の通院介助の日。迎えに行きテーブルの薬の量に驚いた。小食の人なら薬と水だけで空腹が満たされるかもしれないが、母は食欲旺盛である。錠剤をボリボリ食べる母を想像するが、実際は小分けし、大量の白湯で細くなった喉を何とか...

ホルモン剤を飲み乳がんの様子を見ていたが、その効果を精密検査で確認する直前、腸閉塞を起こし緊急入院した。

そこから様々な段階を経て今日に至っている。4月下旬に退院することが決まった。

先日ケアマネージャーが、母のリハビリの頑張りと家族の支えを褒め、感動して涙を目に浮かべていた。

腸閉塞 1月5日
夜中に電話が鳴り目が覚めた。妹からで、実家の母を救急車で病院に搬送中だという。トイレで嘔吐して苦しみ、自ら救急への連絡を求めたという。数時間後、妹から連絡があり「医師から手術をするかの判断を求められているが、私では判断でき...
延命治療についての判断 1月11日
母が腸閉塞の手術をしてから1週間が迫っている。医師との面談で、今後悪いケースを辿った場合の家族の考えを聞かれた。腸閉塞による吐しゃ物で誤嚥性肺炎を起こしており、術後に抗生剤で治療しているが、自発呼吸を補助するために人工呼吸...
安息 1月12日
母の人工呼吸器の管を抜いた。それから1時間後に面会をした。管を抜いた直後はうまく発生ができない。何を言っているのか最初は聞き取れなかった。娘が口元に耳を近づける。聞き取れた第一声は「も~、イヤ!」であった。その次は「口から...
せん妄 1月15日
手術直後、医師から「母に軽いせん妄が起きている」と説明を受けた。厚生労働省のホームページに「医療関係者の皆様へ 1.早期発見と早期対応のポイント」として「せん妄とは、身体疾患や医薬品、物質中毒・離脱などにより惹起され、他の神経認知...
認知機能悪化防止カレンダーをつくる 1月16日
入院している母の認知機能が悪化しないよう、部屋にカレンダーを掛けることにした。花の写真の日めくりカレンダーを探したが見つからない。365枚もカラー写真を印刷したらかなり高価になると思い諦めた。作ればよいことに気がついた。日...
筆談 1月19日
母が入院して2週間が経った。一旦は死を覚悟したが、人工呼吸器や酸素吸入器の管も外れ、栄養剤の点滴だけになった。手術直後から食べることへの欲求は強く、「寿司を食べたい」「退院したら皆で美味しいものを食べよう」と声を絞り出して...
覚悟
母が入院して3週間が経った。肺炎が治まり酸素吸入の管が外れ、熱も下がってきた。血液検査の結果も良好で、血圧も安定している。重湯を口から食べるようになり、次は米粒が入るようになる。91歳という年齢を考えれば、これ以上...
復活を期して
母が入院して1か月が過ぎようとしている。腸閉塞、誤嚥性肺炎いずれも治療が終わり、退院許可が下りた。しかし安静にしていることにより身体の機能が衰え、歩行等が困難になってしまった。「廃用」と言うらしい。「リハビリをしないと家に...
リハビリ病院への転院
母が急性期病院から回復期病院に転院して6日が経った。面会するたび驚くのは、その回復力と根本にある生命力である。1月初旬、人工呼吸器を装着し、医師や家族と延命治療について話し合ったことが遠い過去のように感じられる。福...
退院への日程が示される
母が腸閉塞で急性期病院に入院したのが1月4日。廃用により回復期病院に転院したのが2月7日。1か月間のリハビリの状況について、3月18日に病院から説明を受けた。母からのLINEでは、入院前よりも状態は良くなっているのではない...

母と過ごす時間がどんどん短くなっていることを、これまで以上に意識して暮らしていこうと思う。

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