色漆をつくる 10月30日

懐かしい時を求めて

色漆の残量が少なくなってきた。特に白とピンク。京都の漆店に注文しかけたところで、ちょっと待てよと、自作するための顔料と漆を持っていることを思い出した。

最初、色漆は自作するものだと思っていたが、その後チューブ入りの出来合いがあることを知り、自作することはなくなっていた。顔料を持っていることすら忘れかけていた。

自作はいいが、色漆は時間がかかり面倒である。

とりあえず無くなりそうな白を作ることにした。

顔料と漆の比率は基本1対1だが「比重の軽い顔料は硬い漆になるので、漆の比率を上げる。発色を良くする場合は顔料の比率を上げる」(「炎芸術 工芸入門講座 漆の技法」,柴田克哉,阿部出版,2021)と本にある。しかし顔料の比重は不明だし、比重が軽いとなぜ硬い漆になり漆の比率を上げるのかもわからない。とりあえず1対1で経験を積んでいくしかない。

10gの顔料と10gの漆を混ぜる。

ウグイス色は出来合いのものが販売されていないので、自作にはもってこい。

私は厚いガラス板を定盤として使っており、その上で練る。

友達からもらった野球バットのグリップを切断して「練り棒」にしたが、バットを切断するにはためらいがあり、もらってからしばらくはできなかった。

藤色も出来合いのものがないので自分で作る。「練り棒」の端でぐりぐり擦りつぶすようにして練る。

ラップで二重に包んで3日間置く。

この後は、①再度定盤の上で練り棒で練る。②再びラップで包んで1週間置く。③使用する前に和紙で漉してゴミを取り除く、となる。①の「練り」が最低でも数十分するよう本に書かれており、これが大変。なのでつい出来合いを買った方がいいと思ってしまう。費用がどれほど違うのかは計算してない。

陶芸家、ルーシー・リーの作品のような色、模様を漆器に描けないだろうか。試してみよう。

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